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トレードにおける中毒性と衝動

皆さま、こんにちは。

 

今日はちょっとダーキーなお題で真面目に論じたいと思います。

 

 

実資金トレードをしていく中で、誰もが一度はやってしまったことのある

 

『深追い』

 

 

深追いとは、例えば

 

トレンド真っ最中なのに逆ばりを繰り返して

何度も損切りに会うこと

 

レンジ中にも関わらずブレイクアウトを狙って先走ってエントリーして

何度もダマシに会って損切りに会うこと

 

こういったのを私は深追いと呼んでいます。

 

総じていうと、完全に相場の流れに逆行してポジションを持ち、何度も何度も損切をして大きく損失を出してしまうことです。

 

この深追いにはタイトルにもあるように二つの罠が潜んでます。

 

一つ目は中毒性

 

なぜ深追いをするかと言うと、今までの経験で同じような場面でエントリーしてうまく行ったことがあるからです。

例えば下落トレンド真っ最中に逆ばり買い(ロング)を仕掛けて上手く行くということは底根でエントリーしているということです。

上昇トレンド中の場面での逆ばりであれば、天井で売り(ショート)を仕掛けているのです。

 

トレーダーとして天底で入れるほど楽なことはありません。私もこの天底を取るトレードを日々狙い、実践しています。

含み損を抱えることなく、ごっそり利益を取れることですから、何より気持ちが良いんです。

 

 

そう・・・

 

 

この気持ちが良いという経験を味わっただけに、この気持ち良いことを又したいから、同じような場面がくれば慌ててエントリーしてしまうという、一種の麻薬の中毒性に似たことをやってしまいます。

もんのすごく例えが下品ですが、オナニーを覚えたての中学生男子のようです。

 

要は相場に対して独りよがりなことをずっとしてしまうことですね・・・。

 

ある意味中学生男子の方が誰にも迷惑をかけていないので、よっぽど健全です(笑)

 

この中毒に打ち勝つには相当な忍耐と冷静さ、いや、冷淡さが必要です。

 

上記のトレード手法はいわゆるトレンド転換の手法を使っていきますが、このトレンド転換(略してトレ転)は必ず長期足でかなり優位性の高い根拠を見つけなければなりません。

 

長期足での根拠を見いだす=たびたびチャンスはない

 

 

という発想も同時に持たなければなりません。

 

 

なぜなら、月足であればローソク足は1ヶ月1本です。

 

ちなみに月足ではローソク足1本でその1ヶ月間の値動きが集約されます。

でも5分足なら1ヶ月に何本のローソク足でその月の動きを表現されますか?

 

5分足の場合、

 

1時間に12本

 

1日24時間なので288本

 

1ヶ月、月曜から金曜までの20日間としたら5,760本です。

 

1本 対 5,760本

 

いかがでしょうか?

 

 

仮にローソク足30本に対して1回の割合でトレ転が起こると仮定しましょう。

 

月足をベースに換算すると30ヶ月に1回の割合ですね。

 

5分足ベースであれば150分に1回の割合となります。

 

30ヶ月を分に直すと1,296,000分

 

150分 対 1,296,000分

ということです。もう桁が多くてイメージ湧きません(笑)

 

 

もちろん、トレードの世界においてはエントリーチャンスが増える=ダマシで失敗に終わる確率も高くなる事は当然ですから、5分足だけトレ転狙いでは優位性は低く、長期足のトレ転はチャンスが少ないので、長期保有できるトレ転のチャンスはそう簡単にはやってこないということがお分かりのはずです。

 

このことをしっかりと身に染みて分かることが大切です。

 

この仕組みが自分の中で腑に落ちているならば、決して安易にトレンド真っ最中の逆ばりは仕掛けられません。

 

そもそも長期足から想定しているトレンド転換なら、

少なからず数日、数週間、時には数ヶ月前から待っています。

 

 

このようにずっと待ってもいないのに安易にポジションを取ることは

必ず命取りになることを覚えておかなければ、すぐにあの中毒症状が出てしまいます。

 

 

レンジ相場中のブレイクアウト狙いも然りです。

 

 

ブレイクアウト直前、もしくはブレイクアウトをした瞬間からのエントリーは一気にその後順行して駆け上がる、もしくは一気に下がりますから、とても気持ちが良いものです。

 

時にはたった数分、数十分以内で100pips以上取れることもありますから、これほど良いものはありません。

 

ここにも中毒性が内在されています。

 

 

では、この中毒症状から脱し方はどのようにしたらできるのか。

 

 

依存症患者は常にアルコールを飲みたい

薬をやりたいという衝動を抑えてなければなりません。

 

そのために更生施設に入り、ミーティングに出たり、

こういったものから遠ざかるように環境を整える必要があります。

 

私はトレードにおける中毒性に対して誰にでも効く特効薬はないと思っています。

 

しかしながら、依存症患者が立ち直るための過程にヒントは隠されているような気がします。

 

まず一つ目は、

・2度と同じ過ちを繰り返さないと自分自身に誓いを立てること

 

二つ目は

・ばかなことをやっちゃったことを誰かに話すこと

 

三つ目は

・少なからず相場から数日は離れること

 

四つ目は

・この強い中毒性がいつ自分を積み上げた利益を全て吐き出す引き金になるか、常に隣り合わせでいることを忘れないこと

 

五つ目は

・同じことを繰り返さないためにトレードルールを改めたり、

どうやったらこの中毒の魔力にかからないようにするか策を練る

 

一度味わったことのある快感なので、今更これをなかったことにはできないですので、これらの認識をしっかりと持っておくことがまずは第1歩だと思います。

 

そして続いての

 

衝動

 

 

この中毒にやられた時は、完全に相場の流れが読めておらず、破滅への道という逆行しても何度も同じポジショニングをしたくなる衝動に駆られます。

 

 

今度こそ・・・

 

 

今度こそ・・・

 

 

今度こそ・・・

 

って心の中で何度も思って、エントリーを繰り返してしまいます。

 

 

この衝動を止めることも何より大切であり、一番難しい課題でもあります。

気がついたら何回、何十回とエントリーと損切りを繰り返し、最後は強制ロスカット・・・

 

心の中で

 

 

オーマイガッ《゚Д゚》

 

衝動には人間には抗えません。

 

言ってしまえば、我を忘れている状態ですので、冷静な判断など到底できないのです。

 

 

我を忘れているのですから、もちろん、自分のルールなんて完全に吹き飛んでいます。

立てたはず誓いもそんなものはどこへやらです(笑)

 

 

そしてこの衝動に駆られている時の状態に追い打ちをかけるのが、

 

誰も止めてくれない

 

という側面があります。

 

ご夫婦でトレードをしていたり、常に第3者に自分のトレードを見られていたり、報告していない限り、誰も止めてくれない環境で我々個人投資家はトレードをしています。

 

 

家族から見れば、パソコンに向かって難しい顔をしながらポチポチしているだけですから、まさか何千円、何万円、何十万円、何百万円と損失を出しているとは家族も分かりません。

 

 

そして、資金も尽き、心身ともに疲弊してぐったりしたその矢先に、

自分が一番エントリーしたかった場面が来て、思惑通りにマーケットが動いて、余計に打ちひしがれる結果に終わります。

 

 

この衝動に打ち勝つためには、カーッとなっていると自分で自分に気づくことから始まると思います。

 

『あ、今ちょっと熱くなっているかも・・・』

 

 

と思えるかどうかです。

 

 

そしてそう思ったら、素早くパソコンや携帯電話から実質的に距離を置くことです。

 

 

チャートを見ない

 

 

どれだけ気になっても・・・

 

 

チャートは見ない

 

これで随分と損失を抑えることができます。

自分をマーケットの外へ追いやることが何よりのリスク回避の手段であることも

知っておかなければなりません。

 

私はこの中毒性と衝動に過去何度もコテンパンにやられました。

 

そして未だにこの衝動に駆られる時はあります。

 

 

その度に先輩トレーダーの言葉が浮かびました。

 

 

『相場は毎日動くから。』

 

そう言われても、確かにそうだけど今日はこんなに相場が動いたんだから、

自分も取れたはず・・・

初心者の頃はこんな風に思えてなりませんでした。

 

 

 

 

中毒性と衝動に自分を乗っ取られていない、今、この瞬間じゃない時でもまたチャンスはいくらでも来る。

 

マーケットから利益を抜くことが今後いくらでもある。

 

 

このように心底思えるかどうかです。

 

 

心のどこかで、明日は明日の風邪が吹く的に

思えていれば、深追いをする回数はグッと減ります。

 

 

ごっそり取れるあの快感

 

そして

 

今じゃなきゃという衝動

 

 

自分をトレーダーであると言いたいのであれば

これらからの脱却が必須になることは明らかです。

 

ちなみに私が相場から離れるために一番効果があったのは近所のスーパー銭湯に行くことです。

わずか数百円で何万円の損失を防ぐことができます。

スーパー銭湯に行ってしまえば、パソコンを見ることはおろか、携帯すら見れません。

 

私が今まで試した結果一番有効な手段です。

 

そして子供たちと一緒に大きなお風呂に浸かれば、自ずと冷静になれます。

深呼吸して、お湯に浸かり、多少の自己嫌悪に陥りますが、また明日から頑張ろっと思えるようになります。

 

 

自分にとってはこの2つから逃れられる特効薬はスーパー銭湯でした。

 

今はスーパー銭湯まで行かなくとも、この2つを上手く回避できるようになりました。

ある程度の経験が付いてきたからなのか、マーケットに対する過度な期待もなくなったからなのか、

いくつか理由は挙げられますが、何かをきっかけに180度変わったというより、気づけばこうなっていたという感じです。

 

今、私の周りにはこの中毒と衝動に真っ向から立ち向かっている未来のトレーダーさんが沢山います。

 

その方たちが1日も早く今の状態からおさらばできること、

 

そして、サクサク自分のイメージ通りのトレードをできることを願って・・・

 

今日は子供たちの誕生日でした。

夕方の習い事を終えて、久しぶりにスーパー銭湯に行きました。

お風呂につかりながら、娘と息子に6歳のお誕生日おめでとう、ほんとに大きくなったねぇと話しました。

ここまで大きな怪我や病気もなく、毎日元気に過ごしてくれ、いつも私や夫を気遣ってくれる子供たちには感謝の気持ちがいっぱいです。普段は怒ることもしばしばありますが、それでも私にとっては最高の子供たちです。

 

子供たちと話すだけでなく、露天風呂につかりながら、よくバカなことをした時にお風呂に来たなぁと思い出しました。

 

FOMCを通過してやっとこさ長く続いたドル高からレンジになるのか、

はたまた来週もまた下落が続くのか。

 

今週もお疲れ様でしたm(_ _)m

 


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