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トレードにおける中毒性と衝動 その2

前回はトレードにおける中毒性と衝動について書いてみました。

その中で、こんなコメントを頂きましたので、掲載します。

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entry中毒、衝動を回避する方法・・・???

これって回答ですが、FXの相場対応策になっていない。。

FXから離れるのではなく、その負けトレードや形成されたバイアスの背景と事実を基準をもって分析し、
次のトレードに生かせというべきではないですか?

そう、連続した負けトレードを見るのは吐き気がするのですが、、
この変なバイアスを形成した状況の負けトレードを徹底的に分析する能力がなければ、
この世界では生きていけないのでは・・?

たとえば先週のユーロ円・・大きな流れはDWしかし、大きな戻目を形成した。3円を超えるもので半端な戻り高値ではなかった。これをトレンド転換としてlongを仕掛けた人は多かったと思います。
 しかし、A字戻しshortのバイアスが勝ちでしたが、そのバイアスも翌日転換でしたね。
 この相場には、背景と事実の把握方法が重要となりました。これが脆弱な人は連敗の山ですよね。

 FXは精神に左右されるものです、半端な環境認識で形成したバイアスは、大きな相場では崩壊します。
 その有効性が限定された優位性の判断で、負け続ける・・・検証能力・技術の欠如だと認識すべきところ、その判断をしないで逃げる・・ダメですね。 再度繰り返します。

・・誤った判断を繰り返さない知識の形成=検証の繰り返しが大事、衝動の原因除去が大事といってください。

 以上 ゴン

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ゴンさんのおっしゃる通りですね。

ただ、私は一時的に離れると言っただけで、何も逃げよと前回のブログでお伝えしたつもりは毛頭ありません。

前回はこの中毒性と衝動が起こったときに一番最初にすべきことをお伝えしたかったんです。
まず、最初の段階ですべきことです。

前回のブログで私は深追いした後の対処として

まず一つ目は、

・2度と同じ過ちを繰り返さないと自分自身に誓いを立てること

二つ目は

・ばかなことをやっちゃったことを誰かに話すこと

三つ目は

・少なからず相場から数日は離れること

四つ目は

・この強い中毒性がいつ自分を積み上げた利益を全て吐き出す引き金になるか、常に隣り合わせでいることを忘れないこと

五つ目は

・同じことを繰り返さないためにトレードルールを改めたり、

どうやったらこの中毒の魔力にかからないようにするか策を練る

この五つ目の中の策には当然分析や検証は含んで書きました。

ゴンさんのご指摘通り、しっかりとなぜそのようなバカなことをしてしまったのか考える必要があります。

・相場の状況(テクニカル分析に加え、どのようなファンダメンタルの要因)があったのか、
・その状況下で自分はどのようなポジション取りをしてしまったのか、
・深追いしてしまった自分の見方と実際の相場の動きはどう違ったのか、
・なぜ自分は実際の値動きの想定を事前にできなかったのか、
・同じような状況が起きた時、今後はどのような対策を取ることが資金を減らさないことになるのか、

このような事は最低でも分析しないといけません。というか、そんなこと言わなくても当然です。

但し、この分析ができるのも一旦相場から距離を置き、平常時の自分に戻れてからでないと冷静に分析もできないのでは?と私は思います。

連敗をし続けたあと・・・身も心もクタクタです。

検証や分析をするのは当たり前の事ですが、
でも、その前にマーケットの世界とは距離を置き、ホッと一息つく。
まずはその行動が必要であることは明らかではないでしょうか。

そして、また衝動によって熱くなりそうな時はその状況を俯瞰できる自分(冷静な目線)があれば、
また同じ過ちを繰り返さず、
どエライ事になる前にマーケットから一時離れること=『トレードをしない』という行動を自分自身で選択し、遂行することが何より大切だと申し上げたいのです。

こうした行動の後、冷静になって分析と検証を行っていく。

負けトレードの分析は、ゴンさんのおっしゃる通り吐き気が出る作業です。
吐き気だけでなく、傷口に塩を塗る作業でもあり、決して気分の良いものではありません。

私の受講生で深追いをしてしまった後に、一緒に対策を練る場合、
『今更隠しても一緒だからトレード履歴を見せて』と言って一緒に一つ一つのトレード履歴を見てく場合もあります。
言わば、受講生は恥を私にさらけ出してもらいます。

実際どのような場面でエントリーしているのか、何時間のうちに何回エントリーと損切りをしてしまっているのか・・・などなど。
そしてどのようにマイルールを変更し、また同じことを繰り返さない為にも、どう対処していくのか。
このようなことを話し合います。
もちろん、この作業を一人でされて、後日報告だけ聞く場合もあります。
人それぞれです。

アプローチは違えど、誰もがこの『深追い』の経験を通じて、何かしらの対策を立てている事には
変わりないのです。

それと同時に、負けトレードを徹底的に分析・検証を行ったからといって、ゴンさんのおっしゃるバイアスを変えることはできるのだろうか?
というアンチテーゼも頭の中に浮かびます。

当然負けトレードを徹底的に分析する上、勝ちトレードも徹底的に分析していかなければ私は生き残れないのでは?ともゴンさんのコメントを読んで感じました。
それどころか、分析や検証だけで相場で残れる程、そんな簡単な世界ではない、もっと別の何かが相場で生き残るには必要だと思えてなりません。

どうしても、トレードの勉強というと、書籍を読み漁り、チャートとにらめっこし、ひたすら過去検証をし、
デモトレをして一つ一つのトレード日誌を付け、トレード分析をしていくことが勝てるトレーダーになるための方法と思われがちですが、
私はそれだけでは足りないと思って勉強をしつづけ、相場と向き合ってきました。

学校でのお勉強の成績がいいから、金持ちになれるかと言われると、誰もが否定するでしょう。

これと同様、書籍を読み漁り、ひたすら分析したからといって、誰もが勝てるようになる世界ではないとつくづく痛感してしまう今日です。

それこそ時間も忘れてこのような勉強に没頭した先には、それ以上に自分の中の動物的感覚、野性味を振るい立たせ、
自分という人間との付き合い方を磨き、研ぎ澄まさないといけないなと感じました。
この話はまた別の機会にしたいのですが、今回のテーマで私が一番に伝えたいのは

『トレードをしない』という選択肢をうまく使うこと。

これは初心者の方は見落としがちですが、初心者、そして裁量トレーダーだからこそ活かせる最大の武器にほかならないと思います。

我々、裁量トレーダーは自動売買システムのように24時間365日チャートを見続けることは不可能です。
どんなに優位性の高い相場分析をできる知識や技術を身に付けたとしても、その合致した相場環境の全てで適切にエントリーをすることは
不可能です。

という事は、自分の感情と如何に付き合っていくかが大切であり、中毒性と衝動はダイレクトに感情に作用するため、
机上の理論や理屈、言い換えれば頭で考えて対処できない代物だと思うのです。

だからこそ・・・

こういった分析を行う前に、まずは自分の感情、気持ちをフラットにさせた方がええやん???って伝えたいです。

どうせ、今の自分の実力では勝てない相場は分かったのなら、
その相場で無理やりエントリーするのではなく、『トレードをしない』という選択をしてもええやん???
って伝えたいのです。

そして、もう一つ加えたいのは、
こういった深追いは例え勝てるようになったトレーダーだったしても
いつでも起こり得るものだと認識することも大切なのでは?と皆さんに問いかけたいのです。

話は飛びますが、欧米では、アルコール依存症や薬物依存症は誰にでも起こりうるものだと言う認識が一般的です。
弱い人間だけが特別に陥ってしまうのではなく、どんな人間でも陥ってしまうものと捉えています。
そしてまた、依存性はガンや高血圧の病気と同じく、精神的に弱い人間だけがなるものでなく、
病気の一つとしても捉えれている側面があります。

依存性とイコールではないですが、私はイチトレーダーとして、深追いは
誰にでも起こるものだと感じているので、今回のテーマにしました。
そして深追いはバカなことの一角を担う行為に当たると思うから取り上げています。

多くの技を磨いている段階のトレーダーはこの深追いによくかかり、病気のように予防はできたとしても
100%かかることを避けることは不可能だと思っています。

この深追いを回避するには検証能力や技術の欠如だけでは片付けられない何かがあると思っています。

どれだけ検証や技術を積み重ねたとしても、この中毒性と衝動には打ち勝てないものが
あると思っています。

トレードの世界に入り、感じたのは、答えがないものが非常に多いこと。
多種多様な目線や認識があり、どれも正解であり、人によったり、見方を変えればどれも間違いでもあるということ。

トレードの世界ほど『絶対』とか『唯一』とか『正解』というものがない世界はないということ。

今回のゴンさんの意見も正しいし、見方を変えれば間違いでもあるということ。

そして、今日私が書いた内容も正しいし、見方を変えれば間違いでもあるということ。

でも、色んな見方を肯定して、素直に自分に取り入れることによって、正しいかは分からないが、必ず『成長』はあると言えると思います。

最後に、ここまで読んでくださってありがとうございます。

そして読んでくださった方にもう一つプレゼント。

この動画を見て欲しいです。

レディーガガさんはパフォーマンスや服装が先行イメージで浮かんでしまいますが、
並外れた歌唱力と表現力をお持ちの方です。
彼女が歌いだすと一気に彼女の世界に引き込まれ、多くの人間は圧倒的され魅了されてしまうのではないでしょうか。

そんな彼女も若い時には薬物依存に陥った経験があります。
そして自分で薬物を断ち、歌手になることを再度決意したそうです。

彼女の決意と一緒にするなんてしてはおこがましいですが、
自分を信じて、バカなことをしない決意をすることから、素晴らしいトレーダーへのスタートが始まるような気がします。

その為にまず最初に行動することが、相場から離れ、トレードをしない選択を自ら行動する勇気と強さだと思います。

また、今回掲載した動画はリハーサルの動画ですが、リハーサルとは思えない位素晴らしい。
メロディと一体となり、自分の内から沸き上がってくる声に一切の迷いは感じません。そして自らリードして最大に自分というものを表現されています。

トレードの世界で、ローソク足と一体となり、時には相場をリードし、自分の描いたトレードをドンピシャで表現していくため、
日々勉強、日々精進、日々フラットに・・・。

余談ですが、本番の彼女の歌声とパフォーマンスも最高です。
リハーサルとは全く違うテイストで歌っている部分もあります。まさに、その場の空気感を感じ、リハーサル通りに歌うのではなく、
パーフェクトな仕上がりになってます。

トレードで言うならば、軽やかにダマシも乗ってしまうという感じでしょうか。

今回、ここまで深くこの話で発展できるとのは思いませんでした。
ゴンさんのコメントのおかげで、私らしくこのテーマについて再考することができました。

ゴンさんは、こんなの答えになってねーよと思われるかもしれません。
願わくば、私のような価値観もアリなのかなと許容してもらいたいと思います。

そして、今後もブログをご覧の皆さんから沢山の様々な意見交換ができるほど、トレードに素晴らしいヒントを与えてくれるものはないと感じます。

ゴンさん、ありがとうございます(^-^)そして良い週末を!


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